お酒探検隊長ともチャンのグルメ編

連載 第1回
題目 山菜だよ、大黒さま

出演者
探検隊長
ともちゃん

民宿 喜樂荘

大黒様


今日はともチャン大黒様にいつものお願いではなく
     大胆にもご馳走をするつもりでいる。・・・

探検隊長 ともチャン
雪国も本格的な春になりましたよ。地元魚沼の山にも色々な山菜がありました。ともチャンが籠いっぱいに採ってきましたからね
ともチャン土蔵のお蔵にある大黒柱の前に立って
拝礼をし始めた。・・・大黒様お昼になりますよ!
ともチャンですよ。
拝礼:神棚などに向かい二礼 二拍手 一礼の順に
拍手を打ち神と交信をする儀式

大黒さま
なんじゃらもんじゃら。
ごきげんよう。 ともチャン

探検隊長 ともチャン
今日はね、これから大黒様に朝採ってきた山菜をご馳走しますよ

大黒さま
それはなによりじゃて。ところで私にも名前があるのじゃよ。
大黒様でもよいのじゃが私の名は石の神さち彦と言うんじゃよ。

探検隊長 ともチャン
ずいぶん硬い名前ですね。

大黒さま
石チャンでもよいが、さち彦と言ってくれると親しみが湧いてくるのじゃがの。

探検隊長 ともチャン
さち彦、お座りなんちゃって。でもさ、神様に呼び捨ては出来ないですよ。大黒様がいいと思います。

大黒さま
ところで何を作ってくれるのかな

探検隊長 ともチャン
うふふふ・・私が採ってきた山菜はこごみ、ふきのとう、それから山うどですよ。やわらかで美味しそうなの。てんぷらにしてみますからね。

大黒さま
てんぷらは大好物じゃよ。

探検隊長 ともチャン
まずは山菜を適当な大きさに切りますよ。

大黒さま
包丁には気をつけるのじゃよ。

探検隊長 ともチャン
なかなかよく切れましたよ。
(本人満足そうであるが、かなり不ぞろいな出来である。)

大黒さま
次はてんぷらのころも付けですかな。

探検隊長 ともチャン
山菜はきれいに洗いましたよ。あとはカップ2杯の水に卵と塩をまぜて、そして用意したこのてんぷら粉を溶いてと、そうだあまりかき混ぜてはいけないんだった
(危ないことに、ともチャンてんぷらに挑戦するのは始めてのことであった。)

大黒さま
ともチャン油で揚げるんじゃよ。
(大黒さま不安になり、つい言ってしまった。)

探検隊長 ともチャン
大丈夫だよ。このてんぷらなべにはサラダオイル3に対して1の割合でごま油を入れてあるの。
この鍋の油の温度が180℃になったらさっと入れて数分で出来ちゃうんだよ。

大黒さま
なかなか解説は一流じゃが?はて上手に出来るじゃろうか。

探検隊長 ともチャン
そうそうてんぷらを揚げる前に天つゆは作ってありますよ。かつおだし本格派のつゆがここにあるんですね。

大黒さま
このつゆは見た目には合格じゃよ。

探検隊長 ともチャン
ではこれからてんぷら揚げに
挑戦しますね。

大黒さま
いやな予感がしますよ。

探検隊長 ともチャン
そっとそして大胆にぱっと入れますよ。
・・・“ふきのとう”が油鍋に入れられた。すると油が
怒ってぱちぱちと音を立ててはじけ始めた。鍋の中
では“ふきのとう”の運動会が開催されている。
ぐるぐると“ふきのとう”が隣と競争しながら廻ってい
る。その周りを見ると白い粉がばらばらになって鍋
全体に広がり真っ白になっていた。ともチャンは油が
はじけていてもお構いなしにてんぷら揚げを続けて
いる。ふきのとうの次にこごみ、山うどと入れていき
ました。ともチャンはすまし顔で運が悪ければ油が
飛んできて火傷をしてもおかしくない状況なのに楽し
そうであった。・・・

大黒さま
ともチャンはどんな時も元気だね

探検隊長 ともチャン
見た目も食べても美味しいてんぷらが出来ましたよ。
ジャジャン。

大黒さま
・・・

探検隊長 ともチャン
大黒様のお箸は縁起のよい栗の木で出来た“栗削り”ですよ。箸には“さち彦”と名前を入れておきました。

大黒さま
それはそれはうれしいのぉ。

探検隊長 ともチャン
てんつゆが冷めないうちに、どうぞ!パクっと大胆に。
・・・大黒様はさっきの油鍋での出来事を少し忘れか
けていた。・・・

大黒さま
では春の息吹ふきのとうからじゃな。

探検隊長 ともチャン
どうですか?

大黒さま
にゃお。(大黒様は前世で猫であったのかは不明であるが、美味しくないときに無意識に出てしまうようである。)

探検隊長 ともチャン
ええ、そんなにまずいの。・・・よく見ればてんぷらのころもがきれいに付いてないし、味も美味しいといえるほどではないですね。

大黒さま
まぁそう肩を落とさないでよい。
この次は大黒様もびっくりの美味しい料理を期待しておるから。

探検隊長 ともチャン
そうだ大黒様お口直しに山菜を専門に料理してくれるところがありましたよ。

大黒さま
期待してよいじゃかの?

探検隊長 ともチャン
ここから少し奥の入広瀬にあるの。採りたての山菜が食べられる民宿なんだよ。

大黒さま
そこの山菜料理は本当に美味しいかの。

探検隊長 ともチャン
太鼓判ですよ。民宿の名前は確か“喜樂荘”っていうの。それから秋にはご主人と家族が採ってくる天然のきのこ料理は最高だよ。

大黒さま
それではともチャン俵の上に
一緒に乗って民宿“喜樂荘”に
出発じゃよ。春の山を眺めなが
らのデートじゃな。あっそーれ!

探検隊長 ともチャン
通り過ぎる風はさわやかで、
春満開のパノラマは言葉にな
らないよ。

大黒さま
ともチャン民宿“喜樂荘”の
方角はどっちかな?

探検隊長 ともチャン
入広瀬の大白川だから東ですよ

大黒さま
この谷沿いに飛んでゆくと着く
ようじゃの。

探検隊長 ともチャン
大黒様、真下の桜がきれいで
す。昔この辺りは守門村だった
ところですよ。そのもっと昔は
上条村で、今は町村合併して
魚沼市になったの。

大黒さま
ともチャン、山肌に白い大ぶり
の花があるじゃろ。今年はあま
り多くないのじゃよ。

探検隊長 ともチャン
なんっていう花なの?

大黒さま
こぶしの花じゃよ。あまり咲い
ていないことが豊作のサイン
での。

探検隊長 ともチャン
ふーんそうだったの。こぶしの
花も白くてきれいですね。
大黒様、北東の方角に霊峰守
門岳が見えますよ。山が淡い
緑色に輝いてる!

大黒さま
ともチャン春風の散歩はご機
嫌じゃな。でもそろそろ到着
じゃよ

探検隊長 ともチャン
もう少し春の散歩していたいけ
どね。

大黒さま
ともチャン山里に降りて来まし
たが、民宿“喜樂荘”は何処
じゃかの?

探検隊長 ともチャン
あっ、ほら大黒様、下に大白
川の駅が見える。その先に大
原スキー場に行く道があるの。
一番手前の民宿だよ。

大黒さま
ともチャン、無事に着地じゃよ。

探検隊長 ともチャン
大黒様、こっちこっち!ここだ
よ、こんにちは喜樂荘さん。
ご主人、浅井藤夫さん!

民宿 喜樂荘
はぁい。ともチャン待っていま
したよ。さぁ用意した二階の
お部屋「わらびの間」に行きま
しょう。

探検隊長 ともチャン
あのね、ともチャン料理作りに
失敗しちゃったの。どうしても
大黒様には美味しい山菜を食
べてもらいたかったのに。
てんぷらが・・・

民宿 喜樂荘
私に任せなさい。ところでとも
チャンのてんぷらはどうしてう
まく行かなかったのかな。作っ
た手順を言ってみて下さい。
ともチャンてんぷら作りの経過を5分程話す・・・

民宿 喜樂荘
なかなか天つゆの作り方もい
いし、てんぷらの衣の手順も
油の温度もいいですよ。

探検隊長 ともチャン
でしょ、でも結果は悲惨な結末
なの。

大黒さま
てんぷらの衣がほとんど付い
ていない状態じゃった。

民宿 喜樂荘
てんぷら粉は主に小麦粉
(薄力粉)を使います。小麦粉
に片栗粉や他の粉など少し入
れてもよいのですが、ともチャ
ンはてんぷた粉に水を入れす
ぎたのではないかな?

探検隊長 ともチャン
ともチャンてんぷら揚げで不思
議に思うことがあったの。てん
ぷらの衣をつけて油鍋にそっ
と入れたんだけど、油がやけ
に喜んでいましたよ。


民宿 喜樂荘
それは危ないです。もしかして
山菜を洗ってから水切りをしな
かったのでは?

探検隊長 ともチャン
洗ってすぐにてんぷら粉を付け
て揚げたの。

民宿 喜樂荘
それで分かりました。てんぷら
揚げは野菜などの水切りはき
ちんとしましょう。それから小
麦粉と水の割合を間違うと油
が怒りますよ。ともかく火傷し
なくて良かったですね。ではこ
れから大黒様、ともチャン山菜
料理をコースでご馳走しましょ
う。

探検隊長 ともチャン
大黒様ごめんなさい。浅井さ
ん山菜を盛りだくさんにそれと
お酒は玉風味でお願いします
ね。
・・・大黒様はさらにニコニコ顔になりました。・・・
元気だよ 大黒さま    完

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